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新年の目標、立てる前に諦めてない? 後悔大妖怪にならないためにできること

ぱっぷー。次の年号は「筆圧」で決まりだと思っています、ぱぷりこです。

さてさて、多くの人が、新年の恒例儀式「今年の目標」を考えたのではないかなーと思います。

だいたい「今年の目標」のうち半分は「去年の目標だったけど未達だったもの」だったりするんですが(私のことです)、それでも未来のことをあれこれ考えて計画を立てるのは楽しいですね。

前向きになれるし、「挑戦するぞ!」とモッチヴェーションがムキムキわいてきます。

自分には達成できないから…と目標を諦める人たち

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写真/gettyimages

一方で、「今年の目標」の話をしていると、「どうせ目標に入れても、自分には無理で、達成できないから」と、目標設定そのものを諦める人の話をたびたび聞きます。

ずっとやりたかったことがあるけれど「もういい年だから、いまさら始めるなんて無理」と諦めたり、始める精神 & 物理コストが高くて「いつか…」と先送りしていたら数年が経過して、もう目標にすること自体を諦めてしまったり。

私が日系企業に勤めていたころの先輩も、そのうちのひとりでした。

「英語をやりたい」と言い続けて10年経過。打開策は見つからず

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写真/gettyimages

先輩は仕事が大好きないわゆるバリキャリ。普段は仕事に全力投球しつつ、毎年1、2回の海外旅行を欠かさないほどの海外旅行好き。

毎日を忙しく充実して過ごしていましたが、「英語がうまくなりたいけどできない」状態で、10年以上ずっと悩んでいました。

もともと彼女は、学生時代のころから「英語を使った国際的な仕事がしたい」と思っていたものの、実際に就職した会社も仕事もばりばりのドメスティック。

しかも超激務の部門に配属されて、20代のころは「仕事90%、海外旅行10%」の生活を続けて、気づいたらあっというまに30代。

30代になったことは彼女にとって大きかったようで、このころから頻繁に飲み会などで「英語がうまくなりたい~」「でもぜんぜんダメ~」と悩みをいろいろな人に話すようになりました。先輩の悩みは、以下のようなものでした。

「仕事の合間に英会話をするものの、どうしても続かない。仕事が不定期にすぐ激務になるから、どうしてもスクールに通うのが難しい」

「ひとりで独学するだけでは、自分の英語力が上がっている気がしない。不安になる」

「海外旅行で英語は使うけれど、ホテルや交通機関、買い物ぐらいだから、それ以上の会話ができない」

「毎年、年始に"今年こそ英語をやるぞ!”と思うんだけど、ここ数年ずっと、目標を立てるだけになってしまう」

私は英語ペラペラ民族ではありませんが、一般的な日本人よりは使えるので、先輩からよく相談を受けるようになりました。

先輩はすでにいろいろな勉強方法をひととおり試してみつつも、仕事に追われてなかなか続かなかったようです。

「だったら仕事で使わざるを得ない環境に身を置いては?」と思い、「外資に転職してみては?」「留学してみては?」と言ってみましたが、「そもそも留学するレベルの英語力ではないから、まずそこまで上げたい」「会社特化のスキルなので外資に転職しづらい」「いまの仕事も人間関係も好きだから、ここから離れたくない」と言われました。

別の人が「それなら短期留学はどうですか? 大学院留学ほどハードルが高くないですし」とも言ってみましたが、「いまの職場だと、休めても1か月だし、1か月程度じゃぜんぜん語学は上がらないからさー」という返事。

私自身、短期留学の効果には懐疑的だったので、これ以上の打開策は出ませんでした。

「自分は口だけのダメ人間…」実行できない自分を許せない

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写真/gettyimages

そのうち先輩は、後悔を口にするようになりました。

「もっと早く勉強すればよかった。そもそも学生時代、バイトやサークルばっかりせず、ちゃんと英語をやって留学すればよかった。時間はいっぱいあったのに」

「睡眠時間を削って英語を毎日勉強している人もいるのに、私は仕事で疲れてしまって、ぜんぜんそんな体力がない。情けない」

「仕事をがんばってから、とか言わず、20代のうちに転職すればよかった。いまの仕事場が好きって言い聞かせてきたけど、本当は環境を変えるのが怖かっただけ」

「ていうか、私の頭がよくないのが原因だよね。ほかの人より時間がかかるからがんばらなきゃいけないのに、努力もできない」

「本当に私はダメな人間だよ。望みばっかり口にするだけでぜんぜん実行できない」

私にとって先輩は、仕事にも顧客にも真摯に向き合う人で尊敬しており、「ダメ人間」だとはまったく思っていなかったのですが、先輩は自分が許せないようでした。

「もういい年なんだし諦めようと思う」

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写真/gettyimages

それから私は外資企業に転職し、次に会ったのは数年後、前職の人たちが集まる飲み会でした。

英語の話になったので「そういえば英語どうですか?」と聞いてみました。すると「ああ、もう諦めたんだよね」という返事。

「30代になって任される仕事も増えてきたから、前以上にぜんぜん時間がないんだよね。海外旅行の時間を死守するのでせいいっぱい。それに、もうこの年齢から英語をきっちり始めるなんて無理だと思うし。だって20代のうちにできなかったんだよ。それに、30代半ばにもなってまだそんなふわふわした夢を言ってるなんて、みっともないし。もっとちゃんと現実を見ないとね。それに、婚活もしなきゃだし。親が毎年どんどんうるさくなってさ。英語より結婚しろってうるさくて」

明るい口調ではありましたが、「もう30代なんだから落ち着かないと」「叶わなかった夢はいいかげん諦めないと」「もっとほかのやるべきこと、他人に求められていることに集中しないと」と、自分に言い聞かせているようでした。

40歳で初めての語学留学。周りは心置きなく送り出してくれた

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写真/gettyimages

そこからさらに数年が経過。

ある日、Facebookを眺めていると、先輩の「40歳の誕生日、初めてのオーストラリアで短期留学!」というポストを見つけました。

思わず「先輩、留学したんですね!」とメッセージを送ると「そうなんだよー! ちょっと話そう!」と連絡が。

先輩は1か月の休暇を取得して、短期留学をしていました。

以前、「短期留学は効果がないからやらない」「英語は諦める」と言っていたのに、どういう心境の変化があったのでしょうか。すると「自分と同じぐらいの年齢で、社会人留学をした飲み友だち」の影響だとのこと。

「自分はもう年だし、いまから英語をやっても若い人に追いつけないし、そもそもこの年までやりたいのにできてない自分が情けなくて、もうやめようと本気で思ってたんだよね。でも、私と同じぐらいの女友だちが、40歳で社会人留学してて。ちゃんとお金を貯めて、独り立ちできるだけのスキルを身につけて、ずっとやりたいことに挑戦してるのを見て、『別にいまから始めてもいいんだ!』て衝撃を受けたんだよ」

先輩が上司にそのことを話したら、「あなたはすごくがんばってるし、ずっと英語に情熱を持っていたことを知ってるから」と社長にかけあってくれて、会社が短期留学休暇制度を作ってくれたとのこと。

これまで9日以上の休みを取得したことがなかった先輩は「1か月も空けて大丈夫? 仕事放棄したって思われない?」と不安だったようですが、先輩がしっかり育て上げた部下たちが「ぜんぜん大丈夫なんで任せてください!」と心置きなく送り出してくれたことも、後押しになったそうです。

「やりたいことをやれた自分」にOKを出せた

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写真/gettyimages

「短期留学はすごく良かった」というので、なにがとくに良かったのか尋ねたところ、ふたつの答えが返ってきました。

まず、友人。留学先では友人に恵まれたようで、毎日楽しく英語を話せたし、世界各国の友人ができたことが本当にうれしかったようです。

旅仲間ができて、世界のどこかで待ち合わせをして旅をしたり、友人が住む国へ遊びに行く、という新しい旅行の楽しみができたそうです。

もうひとつが「自信」でした。

「自信っていっても、英語への自信はぜんぜんないままだよ。1か月だし、改善するわけないよなーって思ってたし、たいしてうまくなってないんだけど。でも、度胸はついた。100%英語でしゃべらざるをえない環境ってこれまでなかったから、下手なりに必死に話してたら意外と通じるし、留学時代の友だちもちゃんと聞いてくれるし。怖いと思う気持ちとか、恥ずかしいという気持ちがだいぶ減った。それに、『自分40歳だけど意外と挑戦できるし、新しい友だちを作れるじゃん!』って思えたことが大きいかな。ずっと『自分は仕事ばかりで、やりたいこともできない、結婚もしてない、みんなができてることをぜんぜんできてないダメ人間だ』って思ってばっかりだったから」

そう、たしかに最後に会ったときの先輩は「年相応にちゃんとしていないと」という理由で、英語の夢を諦め、婚活しようとしていました。

先輩は婚活したものの結婚には至らなかったのですが、毎年ずっと海外旅行をエンジョイしている様子だったので、そういう道を選んだのだと思っていました。

しかし、先輩はずっと「年相応のことができない自分」「夢を諦めきれない自分」にダメ出しをし続けていたようです。

「だって私の同世代はほとんど結婚して子どもを産んで、自分の時間なんて私以上にないんだよ。私なんて自由気ままなのに、それでもできないって、どれだけダメ人間なんだって、自己嫌悪がひどかったんだよね。でも、留学した飲み友だちのおかげで、自分と同じようなことをやりたがってて実際に行動できてる女性がいるって知ったから、自分もできるかなって思って」

このときの先輩は、この数年間でいちばん楽しそうでした。私も、話を聞いていてとてもうれしくなったことを覚えています。

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撮影/田所瑞穂

そのあと、先輩は持ち前のまじめさをフル発揮して、Facebook上で海外の友人たちと英語でがんがんやり取りをし、はたから見ていても分かるぐらい、めきめき英語力を上げていきました。

さらに1年後には、英語対応の新規部門を立ち上げてしまいました。ちょうど海外ビジネスが始まるタイミングだったとはいえ、できる女はやることが違います。

こうして先輩は20代のころから持ち続けていた「英語ができる自分になりたい」という夢を、20年近く苦しみつつ、40代になって実現したのでした。

「自分はダメ人間」という低い自己評価がボトルネック

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写真/gettyimages

先輩の話は、いくつか学べることがあります。

まず、人は何歳になっても新しいことを始められること。

次に、人間は「自分が本当にやりたい」と執着していることを捨てようとすると、欲望が満たされない不満で、年を追うごとに苦しくなっていくこと。

そして、「自分はやりたいことをやれないダメ人間だ」と思ってしまうと、「できない人間は行動してもムダ」と、自分の行動を制限してしまい、行動しないことによって、さらに自信を失ってしまうダメスパイラルにはまってしまうこと。

先輩がダメスパイラルにはまってしまったのは、先輩がまじめで「仕事や他者から望まれること」に全力投球するタイプだったからだと思います。

全力投球した仕事できちんと成果を出しているため、英語に全力投球できない自分への自己嫌悪、英語が思ったように上達しない自己嫌悪がふくれ上がっていってしまったのでしょう。

「他者から望まれることをきちんと成し遂げしたい」と思うゆえ、「女として結婚して子育てをしないとダメ」と重圧を感じていたことも、彼女を病ませる一因でした。

「自分がやりたいことをやれない」という不満と、「義務をきちんと果たさないとダメ」というまじめさが悪魔合体すると、自己評価はばっきばっきに下がっていきます。

自信は、「自分はやれる子」という自分への信頼である

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写真/gettyimages

先輩を救ったのは、誰もが「効果がない」と思っていた短期留学でした。

短期留学で、たしかに「英語力」はたいして上がりません。しかし、「やりたいことをちゃんとやれた自分へOKを出せた」「自分を恥ずかしいと思う気持ちがなくなった」という、英語力より1億倍大事なものを得て帰ってきました。

先輩を見ていて、「自分をダメ人間だと思わず、自分はやれると信じることが自信なのだ」と、改めて強く感じます。

自信は「能力があれば持てる」ようなものではありません。「理想とする自分」に近づく努力を自分ができる、という自分への信頼が「自信」です。

だから、自信過剰な人は実力がなくても自信を持てるし、自己評価が低い人は、実力があっても自分を「ダメ人間」と罰します。

周囲を見ている限り、先輩のようにまじめな人ほど、「自分はダメ人間」と自己評価を低くしてしまいがちだと思います。

新年の目標は「自己評価を高められるか」を考えて決めよう

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写真/gettyimages

先輩の話を踏まえて私が提案したいのは、新年の目標を立てるなら「いまの自分より、より好きな自分になれるか」「自己評価を高められるか」を軸に考えたほうがいい、ということ。

せっかく未来のことを考えるのに「どうせ自分はだめだから」「お前には無理だ」という呪いが入ってしまっていたら、自己評価は高まらず、むしろ年を経るごとに低くなっていってしまう危険があります。

目標を立てるとき、「どうせ今年も無理だから」「私はしょせん無理だから」と諦めてしまったことがあるなら、立ち止まって考えてみてほしいことがあります。

目標を諦めた理由が、「私がやめたいからやめた」「他にやりたいことがあるからやめた」なら何の問題もないです。それに、やめてみてすぐ忘れるようなことなら、やめてもぜんぜん問題ありません。

しかし、「親が望んでるからやめた」「友だちがこのままでいいよと言ったからやめた」「いい年してみっともないからやめた」と「自分以外」を主語にしていたり、あるいは、何年も「あのとき、ああすればよかった」「もっと挑戦すればよかった」とモヤモヤしているなら、ちょっとストップ。

「目標を諦めようとしているのはなぜか」「目標を諦めた自分を好きか」を掘り下げる必要があります。

後悔はときが経過するたびに大きくなっていき、取り除くことがだんだん難しくなってくる大妖怪です。後悔は「行動」「自信」という魔除けで滅することができます。

今年の目標を考えるとき、「後悔大妖怪になりそうなことはあるか」「後悔大妖怪を滅するには、今年なにをすればいいか」を、みなぎる筆圧とともに、考えてみてください。

ぱぷりこ

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