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終電を逃して手に入れた切ない恋。私はシンデレラになれなかった #終電と私

終電と私

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写真/gettyimages

0時が近づくにつれて、街の人々は「終電」が気になりだす。

帰ろうか、残ろうか。時計を見ながら正解を考える。甘酸っぱい思い出も、切なく悲しいできごとも、思えば全部「終電」がきっかけだった。

そんな、誰もがひとつは持っている終電にまつわる物語「#終電と私」を集めてみました。

生まれてはじめて終電を逃した駅は、五反田だった。

狭い個室居酒屋で「そういえば終電は平気?」と尋ねられて、あわてて時間を見たのをよく覚えている。

「あ、1分前に出ちゃった」

そう言った自分の声があまりにも情けなくて、目の前で笑う彼につられてわたしも笑った。

「今日みんなでマユの家に泊まることになった」

母にスルスルと嘘をつく。みんななんていない、もともとふたりだ。泊まるのはマユの家ではないし、この彼はマユという名前ではない。

ふわふわと夜の続きを漂う時間を与えてくれた終電に持続力はないなんて、当時ハタチだったわたしはまだ知らなかった。

***

終電という言葉には、魔法にかかる合図があると思う。

逃しても逃さなくても、心がざわめくドラマがあるかもしれないと思わせる、そんな魔法が。

結局、あの夜わたしはシンデレラにならなかった。本当はちょっと割高になる違う路線の電車に乗れば帰ることができたのだけれど。

「帰らなくちゃ」と言ってガラスの靴を残し、追いかけてきてもらうことより、終電という魔法を言い訳にそのまま一緒に踊りたかったのだ。

彼はいつもやさしかった。ハタチだったわたしに23歳の彼はとてつもなく大人で、世界はどんどん開けていった。

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写真/gettyimages

でも終電がきっかけで始まった魔法は、ある日ぷつりと解けてしまった。

心の浮つく素敵な夜に、ずっと騙され続けてはいられないこと。後ろめたくなるような朝日から、ずっと逃げ続けることはできないこと。

何度か夜を過ごしたあと、その人には本物のシンデレラがいたことを知った。彼はわたしの王子様にはならなかった。

「なあんだそうなんだ、そうだよね」と思いながら、はじめて魔法にかかった夜のことをまだ忘れられないでいる。

***

ついこの間、24歳になった。世間から見たらもう立派な大人だ。学生じゃないし、自分ひとりなら生きていけるだけのお金も稼げる。

マユを頼って母に嘘をつくこともない。それでもやっぱり、あのとき23歳だった彼のほうが大人だったように思えるのはなぜだろう。

終電という魔法は、短くて儚くて、バカみたいだ。

終電のかけてくれる魔法があまりにも欠落まみれだってことは、よく分かっている。

もうあのころみたいに、無防備に誰かを信じることはできなくなった。

それでも、まだ夢を見たくなる夜があってもいいだろうか。終電の魔法、なんて言い訳に飲まれてみてもいいだろうか。

終電ギリギリの電車に飛び乗って職場をあとにする毎日を過ごしながら、あのできごとを考えている。

シンデレラみたいな恋がしたかった 誰が見たって完璧なやつ

neeeアイコン(1)

ネネネ
編集/ライター。短歌をつくって絵を描きます。いつか口笛が吹けるようになりたいと思いながら、最近ギターを買いました。
Twitter:@neee__pp

>>連載「終電と私」を読む

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