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一緒に過ごす最後の夜かもしれない。まだ終わらせたくなかった #終電と私

終電と私

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0時が近づくにつれて、街の人々は「終電」が気になりだす。

帰ろうか、残ろうか。時計を見ながら正解を考える。甘酸っぱい思い出も、切なく悲しいできごとも、思えば全部「終電」がきっかけだった。

そんな、誰もがひとつは持っている終電にまつわる物語を集めてみました。

終電に乗りお利口に帰るということは、1日に抗えず降伏したようなものだ。

少し斜に構えたことを言ってしまったが、ときには戦うべき1日というのもあってしかるべきだと思っている。

終電を超えるというのも、多かれ少なかれ、いつだって覚悟がいるからだ(とはいえ、きちんと帰れるのであれば帰ってほしい)。

電車は、1日を終えたい、明日へと向かう人たちを乗せていく。

だが、あの日のぼくは違った。今日、生きた証を残したい。のうのうと帰っていられない、特別な事情があったりもする。

***

まだ猛暑の影響が残り、季節感が宙ぶらりんとなった9月。

ぼくは、ひとりの女性に出会った。

生きていると色々な出会いがあるものだが、こうして語るべき出会いなど、そうそうない。

舞台はJR中央線「中野」駅。

特段この地に縁があるわけではないし、埼玉に住むぼくは、何なら通うのも少しばかり億劫だ。

それなのに、いつしか不思議と引き寄せられて、ぼくはここでよく酒を嗜んでいる。

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ある火曜日の夜、中野のカフェで少し作業をしていた。作業をすることが目的ではない。行きつけの立ち飲みバーで、今日を締めくくるためだ。

中野で飲み始めてからしばらく経つ。そこで出会った友人も多い。

例によって誘ってはみるものの、その日は誰とも予定が合わなかった。

さみしがりやのぼくは、めずらしくひとりで立ち飲みバーへと向かった。店に着くと、馴染みのバーテンダーの正面に通され、ひとりの女性と隣り合わせになった。

もちろん隣り合わせといっても、最初から予定調和に話し合うわけでもない。

ただ幸いなことに、おひとりさまには居心地よく、店内も数人しかいない。週末とは違って、静かな店内だった。

ぼくらはひょんなことをきっかけに、それと認識し合い、お互いの価値観、恋愛観、将来のことなどについて話した。

なぜそんな話題になっていったのかはいまだによく分からない。初対面とは思えないくらい深い話をした。

話に熱が入るにつれて、店内も混み合ってくる。熱い会話もほどよく周りの雑音に紛れてくれた。

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彼女の横顔を眺めながら、赤ワインを飲み、一緒にテリーヌをつついた。ぼくはどちらに酔っているのか分からなくなってきた。

もとい、確実に前者ではあるのだが、照れくさいので酒のせいにでもしておこう。

しっとりとした雰囲気をまとい、凛とした眼差し、時折見せる屈託のない笑顔、会話の息づかい。

ぼくは彼女に一目惚れをしていた。

いや、一目惚れというのも違うかもしれない。

ウイスキーがときを重ねるように、じっくりと自分のなかで熟成し、でもまだ若く、荒々しくも、澱みなく甘酸っぱさが残り、結果的にそれはわずか一夜だった。

これまで、恋愛なんてクソ喰らえだと思っていた。結婚なんて自分にはできないと思っていた。

そんなぼくが変われるのであれば、人間まだまだ捨てたものではない。愛はたしかに力がある。

***

そんなこんなで、ぼくは易々と終電を逃してしまった。

もしかしたら、これが彼女と過ごす最後になるかもしれないと、今日を終わらせたくなかったからだ。

正直、いい歳した男だ。終電までに帰れるに越したことはないだろう。

ただ終電を超えるということは、今日を全うしたいという、ちょっとばかしの悪あがきと強い意思の表れなのだと、言い訳をさせてほしい。

>>連載「終電と私」を読む

写真/gettyimages

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