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下っ端は当たり前。アメリカに移住して見えてきた「海外で働きたい」のギャップ

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アメリカに移住してから、日本の友人や知り合い、会社員時代の後輩などから「私も海外に住みたい」「私も海外で仕事がしてみたい」といった相談をよく受けるようになりました。

「海外で働きたい」という意気込みに感じるギャップ

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写真/Shutterstock

でも、自分が30代でアメリカに移住して仕事をしてみたいま。

なんだか20代のころに感じた「海外に住む」「海外で仕事をする」という意気込みと、大きな気持ちのギャップを感じるのです。

最近、芸能界でも海外へのプチ留学が流行っているようですが、ある程度日本で社会経験を積んでからの海外でのチャレンジ。これって、なかなかキツい。

海外で働くということについて、在米日本人の友人たちと話してみました。

日本の部長が経験した、アメリカでの下っ端生活

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写真/gettyimages

友人のえりさんは、日本にいたころは36歳という若さで、食品メーカーの広報部で部長のポジションまで上り詰めました。

その後、アメリカ人の男性と結婚し、ニューヨークに移住。

日常会話には困らない程度の英語を身につけなくてはと、カレッジの英語クラスに通って卒業し、アメリカの小さな企業で働き始めました。

スタートは、パートタイムの時給制。慣れない英語での仕事に加え、いちばん下っ端のポジションでいつまでたってもかんたんな事務作業のみの生活。


「ストレスで膀胱炎を繰り返し、心も体もボロボロになった」


と話す彼女ですが、1年が過ぎたころ、「この国では私は1年生だ」と気持ちを切り替えられたそうです。


「日本では上に立って部下に指導していた立場だったけど、この国でいちばん下っ端。違った視点で物事が見れるようになった


と話すえりさんは、どこか吹っ切れた良い表情をしていました。

「日本にいたころは働いている自分に酔っている部分もあった」

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写真/gettyimages

サンフランシスコのオーガニックスーパーでレジを打つ、あけみさん。

日本ではアパレル企業のHRでサブマネージャーをしていました。32歳のときにアメリカ人の男性と結婚して、サンフランシスコに移住。

始めの2年間は働くことは夢のまた夢で、アメリカでの生活に慣れようと必死だったそうです。


「移住して2年経ったころ、私も何か始めたいと思って」


とにかくまずは日系企業の求人を探したそうですが、どれも日本人の多い環境での事務作業ばかり。

せっかくアメリカにいるのだから英語を話して働きたいと思ってた矢先、よく通っていたオーガニックスーパーの募集を目にしました。


「スーパーのレジなんて、自分にできるのかと迷いもあった。でも、友だちが欲しかったし、人と話したかった」


始めの1か月は、英語での仕事環境にとまどうこともあったそうですが、気の合う同僚もでき、仕事もすぐ覚えることができたのだそう。


「日本で働いていたころは、もっとキャリア志向で、働いている自分に酔っている部分もあった。だけど、いまはもっとシンプル。よく体を使って働いているし、毎日たくさんのお客さんと話して、英語も上達した。なにより知り合いがたくさんできたことが楽しい」


一から、と言っていいほどの完全なキャリアチェンジ。シンプルに楽しく働きたいと、海外でシフトチェンジできたあけみさんをうらやましく感じます。

この国では、社会人2年生の私だから

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写真/gettyimages

学生時代、私も「海外で仕事をしたい」と意気込んでいました。

ところが、日本の企業に就職して頻繁に海外出張に行くようになると、海外での仕事はかんたんではないと知り、大きな壁にぶつかったのです。

そこで、改めて日本の良さを知り、同時に海外での働きかたを学び、ただの海外への憧れとは遠く離れた"現実的な価値観"を持つようになりました。

アメリカに移住してからも、しばらくは日本向けの仕事のみをやってきた私も、1年半前からはアメリカの会社で働くように。

正直なところ、つらいことも良いこともある。正直やりきれないこともたくさんあります。日本でのポジションなんて関係ない。この国では、社会人2年生の私だから。


「大人になってからの海外での就職は、まずはプライドがズタズタになる。そして這い上がる


そう話していた昔の彼の言葉が、いまは痛いほど理解できます。

フレシュラスともみ

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