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「ひさこ、ダサい」と言われたことをずっと忘れられないでいる #ふたりごと

ふたりごと

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ツテを使ってチケットを取ることを絶対にしない」彼に賛同する。

ライブをする本人やその周りのスタッフの方々に「来てほしい」と言われたら、それはとってもうれしいし、ありがたくお受けしたい。

でも、そうじゃないならやっぱり自分でなんとかする。

元夫が(Xね)音楽業界の人だったから、これは10代のころからかなりキツく言われていたこと。

当時10代後半の私は、ちょっと(いや、かなりかな)勘違いしかけていたから、クラブやライブには顔パスで入るのが当たり前だと感じてた。

「普通の人と同じ扱いにされるんだったら行かない」って言っちゃうくらい。おごってもらうのも、送ってもらうのも当たり前になってた。

いま、そのときの自分に会ったら張り倒したいわ(笑)。

されて嫌だなと思ったことはしない。相手によって態度を変えることもしたくない

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ある日、バイト先のシェフが数人での食事に誘ってくれた。

当時、都内でいちばんの有名イタリアンレストランで予約が取れないことで有名だった。

その方にはとてもお世話になっていたの。

いつも食材を最大限に活かした調理方法やレシピを教えてくれたり、おいしいレストランに連れて行ってくれたり、生意気な10代の私を妹のようにかわいがってくれていた。

彼は私の元夫Xと同じ年だったから、「じゃ、彼も呼んでみんなで食事をしよう!」ってことに。

仕事でだいぶ遅れたXをレストランの外まで迎えに行ったら、Xの一言めが「ひさこ、お金持ってるの?」だった。

「うーん、5千円くらいかな」

「そうか。そんなんで、そのお店で食べられるの?」

「だって、出してくれるって言ってるよ。Xにもごちそうしたいって」

「ひさこ、ダサい」

「………………」

「いつも言ってるだろう。人に貸しは作っても借りは作るな。もし、ごちそうをしてもらえるとしても、食事に誘われたら全員分払えるくらいお財布に入れて行きなさい」

レストランの外でこんな会話がくり広げられてた。

いつもいつもうるさいんだよクソジジイって思ったけど、次の瞬間にストンと落ちた。

貸し借りって、お金のことだけじゃない。相手の想いに対しての行動にも言えることなんだ! って。

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私はこのときのことをずっと忘れられないでいる。これが私の価値観というか、自分のスタンダード。

ブルーノ・マーズのライブでの自撮り事件もそうだけれど、相手の気持ちとともに自分が恥ずかしくない言動とは何かを考えることを忘れないようにしないとね。

されて嫌だなと思ったことは、しないように心がける。

だから人の悪口やグチも言わないようにしているし、相手によって態度を変えることもしたくない。

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と、いうわけで仕事もプライベートもモラル的なことは同じ。

とは言っても、私もそのときの状況でいろんなものがボロボロと抜け落ちてしまっていることも多いと思うんだ。

人は自分に甘いし、他人には厳しい。

だから自分に対する他人の評価って、思っているより低いものだと思ってたほうがいいって考えてる。

加害者は自分の言動をどこまで認識しているんだろう

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セクハラやパワハラ、性暴力を、#をつけてSNSで「#MeToo(私も)」と発信すること 。

始まったのは10年前の黒人女性の"勇気"からだけれど、日本では昨年末のはあちゅうさんの勇気を持った実名発言でますます身近な問題になったよね。

加害者は自分の言動をどこまで認識しているんだろう。

私は31歳で独立するまで、こういったシチュエーションに遭遇することはなかった。

それは、ボスがしっかり守ってくれていたんだってことを独立してから感じることになった。

とある業者さんにメーカーを紹介してほしいと頼まれ、良かれと思って親切心で紹介したんだけれど、取引がうまくいかなかったことがあって。

サンプル代を私の会社に請求すると言ってきた。メーカーさんとはもめたくないから、紹介したあなたに請求します、と。

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なんだ、そのめちゃめちゃな理屈は!

その業者さんと私の家は歩いて5分とかからないところにあったから、消印のない請求書が直接ポストに入れてあってゾッとした。

しばらく無視していたら、「訴えることもできますよ。業界はせまいから悪いウワサは困るでしょう。私は絶対にあきらめないから、払ってくれるまでずっと見てますよ」と言われて。

私は何も悪いことはしていないんだけど、税理士の先生に相談したら「訴えたら勝てますよ。でも、こういう非常識的な人は何をするか分からないから…。少額だったら払って縁を切ったほうが賢明かと。もし何かあったら行きますよ」と、とても心配してくれた。

一人暮らしだったからとても怖かったし、女性ひとりで会社を経営することの本当の大変さが身にしみた。

ウソでも男性の名前を借りておいたり、共同経営者を探したほうがよかったかなって。

請求額は30万くらいだったと思うけど、払ったら何も言わなくなった。

でも、本当は払うべきお金じゃないから、足もとを見られているようでとても悔しかったな。

実力じゃなくてご祝儀で仕事をいただいていたんだって痛感した

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身体の関係を求められたこともあった。

カトリーヌ・ドヌーヴが言うように、男性が女性を誘うのは犯罪ではない。これは、分かってる。でも、仕事をエサにするのは本当に底意地が悪い。

「ひさこちゃんと一緒にずっと仕事がしたい。ずっと応援するから彼女になってほしい。温泉にひとりで行くのはさびしいから、一緒に行ってくれるだけでいいんだよ」

「じゃあ、隣の部屋で! 母も連れて行きますね!」と交わしたものの、何度も何度も誘われて。

「月々いくら渡したら彼女になってくれるの? 温泉に行ってくれるの?」

「あなたは若い子と温泉に行くのはうれしいかもしれないけれど、私は好きじゃない人と温泉に行っても、私に何の得もないよね」とピシャリ。

トドメに「月500万くらいかな♡」って言ったら、「そんなに何に使うの? 金銭感覚がおかしい」って引いてた(笑)。

ものすごく嫌だってことだよ、そして払えない額を言ってあきらめさせるためだよ、おじさん。

でも、やっぱり仕事はそこで終わっちゃった。

そこまでだったんだって痛感した。私の場合は、実力じゃなくてご祝儀で仕事をいただいていたんだって。

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独立して数年でいろいろと経験して、とにかく実力をつけることしかないんだっていう前向きな見解になって、いまにつながってる。

でも、やっぱり言えなくて苦しんで傷ついてる人はたくさんいる。

心が折れちゃったら大変。

久美ちゃんは、どうしたらそんな人たちがもっとラクにつらい思いを吐き出せるように、吐き出したものを前向きにシフトできるようになると思う?

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行方ひさこ

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