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女は愛されてこそ幸せになれるから、がんばって待つ。でも、結婚したい。

でも、結婚したい。

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「30歳までに結婚したいから、週2で婚活してるよー」

「結婚を考えてなかった彼に、結婚したいってプロポーズしたんだよね」

昨今、恋愛に対してアクティヴに行動する女性が増えてきたと感じます。

婚活計画を実行したり、自分からアプローチして告白したり、プロポーズをしたり。

一方で「結婚したいなー」と言いつつ、自分からはとくに行動しない派も根強くいます。

「女は愛されてこそしあわせになれる」

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動かない理由は人それぞれですが、なかでも印象的だったのが「女は愛されてこそしあわせになれる」派

「女は愛されてこそしあわせになれる、って私の母はずっと言ってたし、いろいろな本を読んでいてもそう書いてあるでしょ」

「男性は狩猟本能があるから、自分から欲しいと思って獲得しないと大事にしないって言うし」

「実際、私の友だちもみんな夫から口説かれてしあわせな結婚をしてるから、事実だと思ってる」

人によって違いはあるものの、「女は男に愛されることでしあわせになれる」「なぜなら男は狩猟本能(とか達成意欲とかなんかいろいろ)があるから」「だから、女が自分からガンガンいったりアプローチするのはよくない」という論法はだいたい共通しています。

女は愛されてこそしあわせになれるから、がんばって待つ。でも、結婚したい。

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なるほどたしかに「女は愛されてこそしあわせになれる」と銘打った恋愛指南本やモテテク本はたくさんありますし、実際に「男性からめちゃくちゃに愛されてしあわせになった女性」がいるのも事実です。

「彼女たちもそうなりたいのね〜理想の結婚方法があるならいいのでは〜邁進すればいいのでは〜」と思っていたのですが、彼女たちは不満を漏らします。

「愛されてこそしあわせになれるって思ってるんだけど、アプローチかけてくる男性は微妙な人ばかりでぜんぜん好きになれなくて…。こんなことなら、26歳のときに別れた彼と結婚しておくべきだった。『もっと愛してくれる人がいるかも』って思ってフっちゃったんだけど、予想外に相手が見つからない」

「以前の職場は出会いがあったんだけど、いまの職場は周囲がみんな既婚ばかりで、ぜんぜん出会いがなくて焦ってるんだよね。既婚男性たちに紹介してもらうこともあるけど、食事をするだけでフェードアウトが続いていて…。ちゃんとアプローチをしてくる人がいない」

「男性に愛されてしあわせな結婚生活を送る」という理想のために、彼女たちは男性からのアプローチを待ち続けています。

しかし現実は、男性からアプローチされなかったり、アプローチされてもあまり好きになれるタイプではなかったり、アプローチされても「愛されてる」感が理想より足りなかったりと、思うようにいきません。

もうアラサーなのだから結婚したい。

でも、自分の理想どおりに物事が運んでくれない。

でも、しあわせな結婚生活を送りたいから方法を変えられない。

理想と現実にギャップがあるため、彼女たちは悩みます。

「しあわせになる方法」が、呪いになってない?

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話を聞いていると、彼女たちが信じる「しあわせになる方法」が、彼女たちの「しあわせを妨げる呪い」になってしまっているように思います。

そもそも「女は愛されることでしあわせになる」という言葉は、「愛されてしあわせになりたい」という「理想」、「男性に愛されたことでしあわせになった人がいる」という「体験談」、「数ある結婚する方法」のひとつでしかありません。

しかし、彼女たちはこれらの「理想」や「方法のひとつ」にすぎない言葉を、「こうしなければならない」という「ルール」にしてしまっています。

しかも、このルールに従わないと「しあわせになれない」という罰則までつけて

この珍妙さは、旅行に置き換えてみるとわかると思います。

旅行の目的地に行く手段は、車、電車、飛行機、船などいくつかあります。

公共の乗り物が好きなので「電車、飛行機、船のどれかにしたい」と思っていたところ周囲から「絶対に電車がいいよ! 私も電車で行ったらとても楽しかった!」と勧められたので、「旅行先に行く手段は電車しかないし、ほかの手段では楽しい旅行にならない。旅行は楽しくなければ意味がないので、電車以外は使えない」と思って電車を選びました。

最後の結論が、大幅にホップ・ステップ・論理破綻しているのが分かると思います。

「電車を選ぶ」選択そのものは問題がないですが、その決断にいたるまでが超論理すぎます。

結論が合ってるなら問題ないのでは? と思うかもしれませんが、問題は大ありです。

たまたま電車で旅行先にたどりつければ問題ないですが、電車が運休したり、快速で目的地が飛ばされたりなど、予想外の展開になったら、ほかの手段を検討する余地がありません。

ルールを作るのはいい。しかしうまくいかないなら見直そう

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彼女たちが言う「しあわせな結婚」も同じです。

「しあわせな結婚」というゴールにいたる方法はいくらでもあるはずなのに、「結婚する方法」のひとつがたまたま自分の「理想」に合致していて、周囲に体験者がいたり書籍で読んだりして実績が確認されたため、「愛されるまで待つ」ことが「しあわせな結婚への唯一のルート」だと思いこんでしまっています。

「女は愛されてしあわせになる」にこだわる人なんてごく少数なのでは? と思うかもしれません。

しかし、人は自分でも気づかないうちに、たくさんの「こだわり」「理想」「常識」という名の「自分ルール」で自分を縛っています。

いろいろな相談を受けていると「なぜその方法にこだわっているの?」「そう思うのはなぜ? 思い込みでは?」「それは常識ではないのでは?」と感じることが少なくありません。

自分ルール自体は問題ありません。

あれこれと迷わずにすむし、思考や行動リソースを集中できるメリットがあります。

しかし、自分ルールではうまくいかないなら、見直したほうがいいです。

「ルールを守らないとしあわせになれない」と決めたのは自分です。「私は神」「私は宇宙の真理」という人でもない限り、見直したところで不幸になるわけではありません。

見直す方法としては、周囲の人、とくに自分とは違うタイプの人たちに意見を聞くことがおすすめです。

人は自分が「これが普通だと思っている」「これが当たり前だと思っている」ことに疑問を抱きにくいですし、似た考えの人たちと話していても気づきにくいからです。

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こだわりや理想があるのは大事です。

しかし、同時に「自分のやりかたでちゃんと理想を達成することができるか?」と疑うことも大事です。

友人たちに「理想」と「でも実際はね…」とグチを同時に言うようになってきたら、いったん理想にこだわるのをやめて、いつも一緒にいるタイプとは違う女友だちに「ちょっとアフタヌーンティーでもどう?」と声をかけてみてはいかがでしょう。

交友関係が広がるし、おいしいものを食べられるし、いい発見があるかもしれません。

女子会は「共感」を求めるだけではなく、「いつもとは違う視点」を求めることだってできます。

やっぱ女子会は最高だな。

>>連載「でも、結婚したい。」をもっと読む

撮影(トップ、2、3枚目)/田所瑞穂 撮影(4、5、6枚目)/出川光 文/ぱぷりこ

ぱぷりこ

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