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自分の決めごと。いただいた愛は愛で返す、みたいな。曽我一平の原動力

原動力を聞く

自分の決めごと。いただいた愛は愛で返す、みたいな。曽我一平の原動力

行動を起こす源──。それが原動力。

世間からは「なんで?」と思われることでも、本人に聞くときちんと理由がある。そんな個人の「原動力」に迫ります。

──EPさんって、高校卒業してから福岡から上京したの?

「そう。高校卒業してすぐに文化服装学院に入って、デザインする学科にいました」

──デザインの勉強してたんだ。

「とりあえず服が好きだったし、東京にも憧れがあったから上京したんだけど、何になりたいとかはあんまりなくて。ぼんやりどっかの会社に入ってデザイナーになるのかなあって考えてた」

──うん。

「でも、3年目に『自分、デザイナー向いてねーな』って気づいた。デザインコースに行っときながら(笑)」

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──なんでそう思ったの?

「授業とか課題とかでデザイン画を書くんだけど、自分でデザインするっていうのがぜんぜん得意じゃなくて、いつもコーディネート案みたいになっちゃってた。既存の服をどう合わせるのかを考えるほうが楽しくて。それで、もしかして自分スタイリストに向いてんのかな? って思ったんだよね」

──へえ。

「そんなときに、たまたまご縁があって、ちょうど来日してた某外タレさんの衣装の搬入・搬出作業の手伝いに誘われたんですけど、それがすごい楽しくて。で、自分はスタイリストになろうって決めた」

──きっかけになったんだね。

「卒業してからはスタイリストさんのお手伝いをやってみたり。『プラダを着た悪魔』みたいな世界で、やっぱり自分はこの世界でやっていきたいなと思った」

──『プラダを着た悪魔』かあ。それは華やかだ。

「けどその反面、影では気が遠くなるような地味な作業が山積みだったり、睡眠欲と体力との戦いのような毎日だったりで、結局心が折れちゃって数か月後には一旦そこから離れて、アパレルの販売員になりました」

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──やっぱり服には関わりたかったんだね。

「そうそう。スタイリストになりたいって気持ちは変わらなかったけど、前の生活を思い出すとなかなか一歩を踏み出せなくて、だらだら毎日過ごしちゃってた。そうこうしてたらたまたまスタイリストの仕事をいただいて。『あ、自分でやっちゃおう!』みたいな(笑)」

──仕事は楽しい?

「うん。自分の仕事、てなると全部自分に返ってくるものだから、アシスタントのときに心折れちゃったようなことも不思議とがんばれる。そうそう、自分高校のときに部活をがっつりやってて」

──何部?

「吹奏楽。中学校から始めて、パーカッションやってました。吹奏楽の強豪校で、とにかく部活ばっかりしてた。だから、もともと何かひとつのことに向かってがんばるみたいなのが好きみたいで。だから、いまも自分が思い描いている像に近づくためにがんばっているのが楽しい」

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──そうなんだ。最終的にはどうなりたいって考えてるの?

「自分が誇れる仕事でお金を稼ぎたい(笑)。その誇れる仕事が自分にとってはスタイリングかな」

──いまフリーランスってことは、自分で仕事をとってくるの?

「半々かな。友人やお世話になってる方からのご紹介だったり、ご挨拶にいくこともあったり」

──そっか。値段交渉とかも自分で、だもんね。

「そこがすごく難しくて。自分なんて完全にゼロからのスタートだったから、まず相場がわかんないし、後ろ盾もとくになかったし...。自分がほかのスタイリストと比べて強みにできるポイントって安い値段で引き受けられることかなーって考えてた時期もあった。いまもその癖は抜けないんだけど」

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──難しいところだね。

「たとえば、こちらから金額を提示したときに『いやいや、その値段だったら他の人にお願いするわ』って言われるのがすごい怖くて。そこで、『その分のスタイリングできますから』って胸張れればいいんだけど、変なところで腰の低さでちゃったり...(笑)」

──フリーランスって、自分で自分の仕事に値段つけるようなものだもんねぇ。

「そうそう。自分の価値下げるのも自分次第なんだよね。それは超悩んだし、いまも悩むことはあるけど、いただいた仕事は責任と誇りを持ってやってる。だから、いまは値段を下げることだけが強みだとは思ってなくて、自信を持って『かわいくするし、かっこよくします!』って言えるようになってきた!(笑)」

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「いま自分がいただいている仕事って全部誰かから紹介してもらったものばかりで。だからこそ、自分を大切にしてくれる人は大切にしなきゃってすごい思ってる。自分の決めごと。いただいた愛は愛で返す、みたいな」

──「愛は愛で返す」っていいね。EPさんって友だち多そう。

「んー多いのかな? 自分では多いと思ってるけど(笑)」

──どんな人と遊ぶの?

「20歳超えて夜遊びをするようになってから、がーっと付き合う人の幅が広がった気がします。自分お酒は飲まないんだけど、お酒の場に行くと自然とテンション高くなっちゃうタイプで、そこで仲良くなる人が多いですね。だから、どんな人ってのがなくて、割と誰とでも仲良くなるし、遊んでくれるなら誰とでも遊ぶ(笑)」

──へえ。どこで遊ぶの?

「渋谷、新宿かな。けど呼ばれたらどこでも行っちゃう(笑)」

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──そういうところから仕事につながったりするの?

「ありますね。昔から仲良い子が仕事を振ってくれるとか。いますぐにどうこうという話じゃなくて、それぞれが大人になって、それぞれが仕事を持って、それぞれが仕事をお願いしたりするって感じ」

──なんか素敵ー。

「自分が憧れているバリバリ働いている大人たちは、みんな口をそろえて『若いころに一緒に遊んでいた友だちが大人になってから仕事につながっていく』って言ってるんだよね。その感じが本当にかっこよくて、自分もそんな大人になりたいなって思ってて。常にフットワークは軽くいようって心がけてる。だから今年渋谷の近くに引っ越したんです。『自分のなかから、終電という概念を消し去ろう!』と思って」

──いまの話を聞いてると、EPさんにとっては夜遊びも仕事の一環なのね。

「かな。出会う人が多ければ多いほど知ることも多いし、それが刺激になったり、アイデアになったり。だからただ単にいろんな人と会うのが楽しいってのはありますね(笑)」

──いいことだ! てか、私も福岡出身だから、EPさんのちょっとなまった話しかたすごく親近感わく(笑)。

「九州出身ってだけで距離がぐっと縮まりますよね。自分、都会に染まりたくないから、方言はなるべく無くさないようにしてるんだよね。多分福岡に戻ることはないと思うけど、でも九州の人間愛みたいなのが強いから、そこはずっと大事にしていきたいな。九州出身っていうのは誇りにしていたい」

撮影・取材/グリッティ編集部

GLITTY編集部

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