行動を起こす源──。それが原動力。

世間からは「なんで?」と思われることでも、本人に聞くときちんと理由がある。そんな個人の「原動力」に迫ります。

──レイヴにハマったきっかけは?

「2013年に初めてULTRA MIAMIに行ったのがきっかけです。それまでも音楽は好きだったし、日本のクラブにも行ってたんですけど、EDMにはあまり興味がなくて。どっちかというと、サイケとかのほうが好きでした」

──EDMにあまり興味なかったのに、どうしてULTRA MIAMIに行ったの?

「ある日、YouTubeでULTRA MIAMIのafter movie動画を見つけたんです。『なんだこれ、やばい!』って興奮しました。当時仲良くしていた友だちが昔アメリカに留学してたから、『これ知ってる?』って聞いてみたら、なんとその子がたまたま、マイアミまでの航空券を持っていたんです」

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──すごい偶然!

「そうなんです。もうすごくラッキーで。実際に行ってみたら、こんなにまわりを気にしないで自由に踊っていいんだって衝撃を受けました。規模が桁違いだし、ファッションも素敵だし、すごく楽しかった。それまでは、ただたんに音楽を探しに行く場所が、クラブやフェスだと思ってたんですよ。でも、アメリカのレイヴカルチャーを知ったことで、考えが少し変わりました」

──レイヴカルチャー?

「そう。たとえば、私が腕につけているビーズでできたブレスレットは、『Kandi(キャンディ)』っていうんです。そして、キャンディをレイヴで出会った人と交換することを『Peace』『Love』『Unique』『Respect』の頭文字をとって『PLUR(プラー)』っていうんです」

──へえ!

「初めてPLURを知ったとき、なんてハッピーなカルチャーなんだろう! って感動しました。そこからレイヴについていろいろ調べ始めたんです。有名なレイバーの子をSNSでフォローしたり、衣装を作ったり...」

──自分で衣装作るんだ。

「うん、作るの好きなんです」

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──どういうのを作るの?

「私は毎回テーマを決めていますね。たとえば、ポケモンをモチーフにしたり、フェスに出演しているDJのCDジャケットからヒントをもらったり。で、インスタに載せるようになったら、自然と注目され始めました。私の衣装にはけっこう日本のカルチャーが取り入れられているから、日本に興味がある人がフォローしてくれている気がします。人と被るのは嫌だから、一度着たものはもう着ない」

──好きになったら突きつめるタイプなんだね。

「でも、私いままで何か成し遂げてきたっていうものがなくて。唯一ずっと好きだったのが音楽なんです。ジャンルは変われども、ずっと音楽は好きだった。でも、ただ好きなだけじゃなくて、自分から何かしら発信できないかなと思うようになったんです」

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──「好き」からの発展だね。

「アメリカから帰ってきたときに、日本にもPLURみたいなレイヴカルチャーがあったらいいなと思って、当時住んでた大阪で、実験的に一年間だけキャンディのお店をしてみました。そして、東京にも一回住んでみたいなーと思って、一年半前くらいに東京に出てきたんです」

──東京で出会いは増えた?

「はい。ただ、東京は本当にいろんな人がいるから、自分のやりたいことをしっかりと持っていないとぶれちゃう。そこはシビアですね。すごく勉強になっているなって思ってます。大阪ももちろん好きだけど、東京に出てきてよかった」

──それで、いまは東京に拠点をおきながら、レイヴカルチャーを発信しているんだね。発信するうえでSNS、とくにインスタは大切な手段のひとつになっているよね。

「そうですね。でも、SNSが発達したいま、いかにフォロワーが多いか、いかに海外に行っているかがステータスになっている風潮を感じますね。私のモットーとして、自分が楽しいから写真を載せるのであって、他人の目を意識した写真を撮るためにがんばって海外に行くのは、私はしたくないです。そういうSNSは中身がないから見てておもしろくないな」

──たしかに、他人ばかりを意識したSNSって、見てて伝わってくる。

「あと、海外のレイヴに行ったからって、『だから日本はダメなんだ』みたいに馬鹿にするのは違うなって思います。海外と日本のフェス文化が違うのは当たり前だし。私も昔はアメリカのレイヴカルチャーを日本に持ってこようとしてたけど、そもそもの価値観が違うので、浸透させるのはやっぱり難しいなぁと思ったり。だから、日本は日本のフェス文化でもっと盛り上がったらいいなって思ってます。もちろん海外の素敵なレイヴカルチャーも知ってくれたらうれしいですけどね」

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「最近、クラブでもレイヴでも、みんなSNSに夢中で、その一瞬一瞬を楽しんでないのがさみしい。音楽を聴きに来ているのに、ずっと写真撮ってる子もいて。写真撮りたい気持ちもめっちゃわかる。けど、音楽とか照明とか映像とか、すべてがそろってこそなので、そういう演出も楽しんでほしいんです」

──そうだね。

「そういう音楽の楽しみかたを伝えるためにも、まずは自分が入り口になれたらいいなって思ってます。入りかたはなんでもいいと思うんですよ。ファッションから入ってもいいし、ダンサーさんかわいい! から入ってもいいし」

──YURIさんは日本の音楽とかも聴くの?

「聴きますよー。山口百恵ちゃんとか好きだし」

──そうなんだ! カラオケでも歌ったり?

「歌います。やっぱり日本の曲いいなあって思う。90年代、80年代は良い曲多いですよね」

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──わかる。YURIさんて日本だとどこのクラブ行ってるの?

「新木場にあるageHa(アゲハ)や渋谷のWOMB(ウーム)ですね」

──どのくらいの頻度で行ってる?

「毎週行ってます。行かないと死んじゃう(笑)。ぜんぜん朝までいます。ひとりで行ったりもしますよ。最初はひとりはさみしいって思ってたんですけど、行ってみたら余裕。そこで友だち作って、飲みに行くこともあります」

──友だち作っちゃうんだ! すごい。友だち多そうだね。

「音楽好きな友だちはけっこういますね。でも、ジャンルはバラバラ。HIPHOPが好きな子もいれば、レゲエが好きな子もいるし、アニメの曲が好きな子もいるし。いろいろな音楽の良さを教えてもらえます」

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──YURIさんってすごいパワフル。

「私、とにかく刺激がほしいんですよ。だから、少しでも刺激を得るために、いろんな人に出会うんです。土日にずっと家にこもるとか、いまの私には絶対に考えられません。動いてないと死んじゃう」

──落ち込んだりネガティヴになっちゃったりすることはないの?

「んー、ネガティヴになるのはお腹減ってるときくらいですかね(笑)」

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──いいね! これからどうなっていきたい?

「何かしら発信し続けたいとは思っています。そして、私の存在を知った人が音楽に興味を抱いてくれて、少しでも受け入れる姿勢を持ってくれたらうれしい。音楽じゃなくても言えることですけど、なんでも否定から入って自分からどんどん可能性を閉ざしてしまうのは、もったいないと思うんですよね。いままで良いと思っていなかったものだって、ちょっとしたきっかけで好きになることもあるから」

──なんでもまずは受け入れることが大切だね。

「はい。そしてなにより、音楽を好きになってほしいなって思います。私自身がどうなりたいかっていうのは...んー...あんまり言葉にしたくないかも...(笑)。言葉にした時点で、すでに枠にはまっちゃう気がするんです。それに、明日どうなるのかなんて、誰にもわからないですしね」

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撮影・取材/グリッティ編集部

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