5月8日に開かれた「MTV Movie and TV Awards」。

そこでエマ・ワトソンが『美女と野獣』の演技で、最優秀俳優賞を受賞しました。

「女優」ではなく、性別が関係ない「俳優」としての受賞

最優秀俳優賞を受賞──。そう、「女優」ではなく、性別が関係ない「俳優」としての受賞です。MTVは映画賞のなかで史上初めて、演技に対する賞を性別でわけることをやめたんです。

日頃からフェミニストを自認し、国連の「UNウィメン」親善大使でもあるエマは、受賞に対しこんなスピーチをしました。

史上初めての、候補者を性別で分けない俳優賞。これが意味するのは、私たちが人としての体験をどう受け止めているかということです。ジェンダーレスな俳優賞を作るというMTVの判断について、すべての人がそれぞれ違った受け止め方をしていることでしょう。

でも私にとってこの賞は、演技とは自分を誰かの立場に置く能力であって、ふたつのカテゴリに分ける必要はない、ということを意味しています。これは私にとってとても大事なことです。

たしかに、たとえばオリンピック競技なら体力の異なる男女をわけて評価する必要がありますが、演技に対する評価に男も女もないはずですね。

といってもエマは、女性らしさの表現を否定しているわけではなく、むしろ「フェミニストはフェミニストらしくしろ」といった考えかたにも異を唱えています。

今年3月には、雑誌「Vanity Fair」での胸が露出した衣装が批判されましたが、「フェミニズムとは、女性に選択肢を与えるということ」なのだと反論していました。女性も男性も、「〜らしく」といった型にはまらず、自由で平等であるべき、という考えかたです。

プレゼンターは、女性でも男性でもない「ノンバイナリー」

また、この賞のプレゼンターとなったアジア・ケイト・ディロンは女性でも男性でもない「ノンバイナリー」。ドラマ『Billions』のなかでもノンバイナリーの役柄を演じて高く評価されています。

が、『Billions』のTV局がアジア・ケイトをエミー賞にエントリーしようとしたとき、「女優賞」「俳優賞」どちらに入れるべきかわからず、結局比較的ニュートラルな「俳優賞」にエントリーしたそうです。MTVが賞をジェンダーレスにしたことは、アジア・ケイトのように既存の男女という枠にあてはまらない人にとっても大きな意味があります。

エマが授賞式で身につけたものにも意味があった

20170512_emma_02.jpgさらに、エマがこの授賞式で身に着けていたものにもいろいろなステートメントが隠されていました。

まずこのシャープなイヤリングはフォーエバーマークのもの。フォーエバーマークは、社会的に正しいプロセスを経たダイヤモンドだけを使用し、ダイヤモンド産出国の環境保護や女性の起業支援に取り組むなど、エシカルなブランドとして知られています。

そしてベルトに付いた「&」のマークは、LGBTQの政策提言団体「GLAAD」のピン。さらにドレスも、サステナビリティに配慮するエコ・ラグジュアリーブランド「KITX」のものでした。

俳優として成長しながらも、みんなが生きやすい世界のあり方を考え、機会をとらえてはその考えを発信し続けているエマ。セレブリティが単なる有名人ではなく、活動家でもあるいまの時代を体現しています。

MTV Movie & TV Awards, Forevermark, Washington Post

写真/gettyimages

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