2017年プレフォールに向けて、「GUCCI(グッチ)」が黒人モデルを前面に出したキャンペーンを実施することがわかりました。

グッチが黒人オンリーのキャンペーンを公開

そのために行われたモデルのオーディション動画が、公式Instagramで公開されています。

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公開された動画は男女合わせて9人分。それぞれのモデルが自分のスピリットを表す動物や「ソウルがあるということ」について語り、ダンスを披露しています。

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「グッチはそっち側じゃないよ」という意思表示

いま、イギリスのEU離脱やアメリカのトランプ政権による移民政策によって、世界では異質なものを排除して自分たちの利益を維持しようとする人たちの存在が浮き彫りになってきています。

そんななか、このキャンペーンの予告は、「グッチはそっち側じゃないよ」というインパクトのあるステートメントになっています。

Business of Fashionによれば、じつは2016年に開かれたファッション界のカンファレンスのなかで、「グッチはダイバーシティ(多様性)に欠けている」と公然と批判されていました。

キャスティング・ディレクターのジェームズ・スカリーは、講演で「グッチの姿勢は"両親指ダウン"だ」と発言。その場には、グッチのCEO、マルコ・ビッザーリも出席していました。今回のキャンペーンは、そんな過去への反省からきているのかもしれません。

価値観をストレートに表現しているファッション界

ファッションには作り手の価値観や世界観が表現されるもの。いまはその側面がとくに強くなっているように感じられます。

2017年、秋冬のニューヨーク ファッションウィークでは、トランプ政権の方針に反発を表明する政治的なメッセージがあふれていました。

デザイナーはメッセージTシャツなどで意見を表明し、ショウの出席者やモデルたちもピンバッジやバンダナなどを身に着けて、女性の権利やダイバーシティの大切さを訴えました。

ロンドンでもダイバーシティを訴える動きが続々登場

その後のロンドン ファッションウィークでも、ダイバーシティを訴える動きがあちこちで見られています。

ダイバーシティとは人種や性別の問題だけではなく、たとえばTeatum Jonesは腕や足に障がいのある人をモデルに起用し、「完ぺきな人間、という考えかたを拒否する」思想を表現しました。

また、Simone Rochaのランウェイには、往年のスーパーモデル、マリー・ソフィー・ウィルソンなど50代から70代の女性3人が登場しました。一生お洒落を楽しみたい気持ちをわかってくれるデザイナーの存在、心強いです。

考えてみれば日本人、アジア人は白人世界から見ればマイノリティだし、年をとると多くの人がファッション界から疎外されている感じを持つようになります。

そういう意味で、ブランドがダイバーシティを意識してくれるということは、いままで以上にマイノリティの方を向いてものを作ってくれるという風に感じます。これは、素直ににうれしい。

冒頭のグッチのキャンペーンは、この春、4月に開始するとのこと。

クリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレが表現する独特の世界観で話題をさらったグッチですが、ダイバーシティでも新しい視点を見せてくれるはず。

Business of Fashion, Mic, GRAZIA

写真/gettyimages

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