ファッションは楽しむもの。

その日着る洋服で、楽しくなったり、なんだか自信がもてなかったり。単なる布である洋服が、着る人の気持ちを左右します。

とにかく華やかなイメージのファッション業界。でも、その裏ではデザイナーやパタンナー、生地作りに携わる職人など、多くの服作りの過程のうえに成り立っています。さらに、生地を染めるために使用する化学薬品、水、大量の廃棄物など、地球環境に影響することがたくさん起こっているのです。

そんな現状を少しでもよくしていこうと、東京のファション・ウィーク「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京(Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO = MBFWT)」開催にともなって、経済産業省資源エネルギー庁が中心となったプロジェクトが発足しました。その名も「SAVE THE ENERGY PROJECT」

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アンバサダーに選ばれたのは井浦新さん。俳優やモデルにとどまらず、日本のモノ作りへも情熱を傾けています。今回「SAVE THE ENERGY PROJECT」のローンチイベントで、彼の想いをうかがってきました。

まずは、そもそも「ファッションて何だろう?」というスタートのお話。

「ファッションはもう単におしゃれとかだけの時代じゃなくなっています。ファッションも、他のジャンル同様にモノ作り。そして、誰かの何かになるようなモノでもあります。例えば、悲しいときの気持ちに寄り添ったり、楽しいときに着ると服の想いが強まったり。単なる服じゃないんです。ファッションというモノを通して、人の精神に訴えかけるもの、だと僕は思います」

単に着る、という行為ではなく、着た人の心に何かしら影響を与えてくれるモノとしてのファッション、というのが井浦さんの考えるファッションです。さらに、その想いは服作りの過程にまで及びます。

「モノ作りは、環境に生かされてできています。そして、職人さんや工場の人たちなど、あらゆる人がいて成り立っています。もうファッション=おしゃれ、だけじゃない。むしろ、地球もエネルギーも人も、あらゆるジャンルを無視できない状態になっています。だから、まずは今ここにいる人たちで一歩踏み出すことが大事だとも感じています」

あらゆる人や環境があって成り立っているファッションの世界。だからこそ、その環境を無視することはもうできない、と井浦さんは話してくれました。

そして、今回のプロジェクトのために制作されたのがこちらの動画。日本が世界に誇る素材"デニム"を通じて、その課題を訴えかけています。

動画の中で印象的だった「省エネ力」。そして、次々と生み出されるテクノロジーによって、服作りの過程も変わってきています。

ただ、手のかかる洋服は高価な印象が拭えません。ファストファッションが主流になっている現状について井浦さんへうかがってみると、

「まず大事なのは、想像力。想像力の力があれば、なんでもできると思っています。そして、ファストファッションが決していけないとも思いません。あらゆる服作りのなかで、それぞれがまずできることを始める、それが重要だと感じています。さらに、手のかかった服が高価な印象はたしかにありますが、そうでないものだってあります。それも想像力と同じ。高価な服だって安い服だって、できることはあるはず。まずはそれを知ること。そして、誰かが始めたことが、誰かをしあわせにし、さらに地球にも良いってなったら最高だと思っています」

と話していました。

自分には関係ないこと、とか、どうせ高いから、は想像力の欠如かもしれません。これからもファッションを心から楽しむために、自分にできる一歩を踏み出すときがきました。

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井浦さんが着ていたジャケットの袖には、「SAVE THE ENERGY PROJECT」のマークが刺繍されていました。「ウールマークのように、このマークが当然の世の中になるといいな」と井浦さんが話していたのが印象的です。

「メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京」開催期間中にも「SAVE THE ENERGY PROJECT」のプレゼンテーションが行われる予定です。ぜひ公式サイトをチェックしてみてください。

メルセデス・ベンツ ファッション・ウィーク東京, SAVE THE ENERGY PROJECT

文/グリッティ編集部