こんにちは、臨床心理士の山名裕子です。

前回は、アラサー女性が抱えやすいストレスと対処法について触れました。30歳前後の女性は、経済的にもビジネスシーンでも自由が増えて余裕が生まれる反面、周りとの違いや未来への不安などから、心がモヤモヤする年代でもあります。

そこで今回は、結婚、友人関係、恋愛への悩みと対処法について紹介します。

「仮氏」を作ってみるのも手

アラサーになると、周囲で結婚の話が次々と持ち上がります。結婚式で友だちの幸せそうな姿を目にしてうれしくなる一方で、焦りが出てくる人も少なくないようです。また、両親や親せきの期待も重なって、プレッシャーを感じてしまう人も。

しかし、結婚にこだわりすぎて焦ることが、恋愛の邪魔になることもあります。「次付き合う人とは結婚する」「結婚する気のない人と恋愛している暇はない」という自分ルールや思い込みを緩めてみましょう。結婚を意識しすぎると、男性を見る目が厳しくなり、恋愛に対するハードルが高くなってしまいます。

また、恋愛していない期間が長くなると、さらに理想が高くなる傾向にありますので、ふたりきりで遊んだり飲みに行ったりできる「仮氏」を作るのもひとつの手です。どんなことでも相談でき、甘えることのできる相手がいることは、多くのプラスを生みます。恋愛のハードルを下げてくれたり、精神的に余裕が生まれたり、恋愛モードに切り替えさせてくれたり...。

まずは理想にこだわらず、自分が癒され、さらに女性性が磨かれる「仮氏」を作ってみましょう

人と比べずに自分の心に目を向ける

「仮氏」を作るうえで問題になるのが、女友だちの目です。アラサー女性は、女友だちにも認められ、そして羨ましがられる相手を求める傾向にあります。女性には人と比べる心理があるからです。友だちと比べてひとりで落ち込んだり嫉んだりする女性は少なくありません。

しかし、まずは比べる心理を手放して、自分の心の動きに注目してみましょう。自分が「癒される」「素直でいられる」という感覚が、あなたの魅力を高めてくれます。周りの目ばかりを気にしている人は、何をしていてもハッピーに見えません。友だちと比較することで自分の価値を決めないで、仕事においても恋愛においても、「人は人、自分は自分」と自分の個性や魅力に目を向ける必要があります。

また、友だちのことを「結婚して付き合いが悪くなった」と嘆く人がいますが、家庭を持ったら生活習慣が変わるのは当然です。ただ友だちの変化を嘆くだけでなく、あなたも新しいコミュニティを作ってみると良いかもしれません。

感情を素直に言葉にする

なかには、失恋を長い間引きずっている人もいます。一度失敗を経験すると、心を閉ざし、「もう傷つきたくない」と保守的になるケースは少なくありません。思考や行動の幅が狭まり視野が広がらないため、マイナスイメージばかりが浮かび、リスクにフォーカスするようになるのです。

このような状態では、本来であれば成功するものも、成功しなくなってしまいます。つらい、悲しいという感情にフタをし、目を背けているとチャンスを逃しかねません。

そこで、感情を素直に表現していきましょう。苦悩や不安、イライラなどの感情を言葉にして表現することで、安心感を得ることができます。これは、心理学では「カタルシス効果」と言われ、「自分の感情を語ること」は、とても重要とされています。信頼できる友だちや家族とゆっくり語る時間を持ちましょう。

撮影/出川光